
こんにちは、NK dental TOKYOの院長、堀です。
皆さまは、「歯がしみる…」と感じたことはありませんか? 冷たい飲み物や甘いものを口に含んだとき、または熱いスープを口に運んだ際などに、キーンとしみるような痛みを感じることがあるかと思います。こうした症状は、歯の知覚過敏によるものか、あるいは歯に何らかの異常が起こっているサインである可能性があります。
今回は、歯がしみる原因について、歯科医院の裏話もご紹介しながら代表的な5つの原因を徹底解説していきます!
1. むし歯
まず、歯がしみる原因として最も一般的なのが、むし歯です。むし歯は、口内の細菌が食べ物の糖分を分解し、酸を生成することで歯の表面(エナメル質)を溶かし、穴を開ける病気です。初期の段階では自覚症状がないことも多いですが、進行するにつれて歯の内部にある象牙質が露出し、冷たいものや甘いものがしみるようになります。さらに悪化すると、神経(歯髄)にまで炎症が及び、ズキズキとした激しい痛みを引き起こすこともあります。
むし歯の予防には、適切な歯磨きやフロスの使用、定期的な歯科検診が欠かせません。初期のむし歯は痛みを伴わないため、自覚症状がない場合でも歯科医院で定期的にチェックを受けることをおすすめします。
2. 小さな亀裂(マイクロクラック)
歯には、日常的な咀嚼や歯ぎしり、強い噛みしめなどの影響で、小さなヒビ(マイクロクラック)が入ることがあります。特に硬い食べ物を好んで食べる方や、スポーツなどで強く噛みしめる習慣がある方は、このマイクロクラックが生じやすくなります。
この小さな亀裂を通じて、冷たい飲み物や甘いものが歯の内部へと浸透し、知覚過敏のようなしみる症状を引き起こすことがあります。さらに、このヒビが大きくなると、歯が割れるリスクも高まります。またマイクロクラックは非常に微細な亀裂であるため、見逃されてしまっていることもしばしば….一度亀裂が大きくなると、修復が難しくなり、場合によっては抜歯が必要になることもあるため、違和感がある場合は早めに歯科医院で診てもらうことが重要です。
3. 歯磨きのしすぎ
「歯をしっかり磨くことは良いこと」と思われがちですが、実は強すぎるブラッシングは歯にダメージを与えることがあります。特に、硬い歯ブラシを使用してゴシゴシと強く磨きすぎると、歯の表面を保護しているエナメル質が削れてしまい、象牙質が露出することでしみる症状が現れます。
また、研磨剤が多く含まれた歯磨き粉を長期間使用すると、歯の表面が摩耗しやすくなるため注意が必要です。歯磨きは、「適度な力加減」と「正しい方法」で行うことが大切です。やさしく丁寧に磨くことを心がけ、歯ブラシは「やわらかめ」のものを選ぶようにしましょう。
4. 歯科医院での過剰なメインテナンス
歯科医院でのクリーニングでも、歯が削れてしまう可能性があり、知覚過敏になってしまうことをご存知ですか?クリーニングの際に、強いパワーで超音波を使っていたり、強い研磨剤を使っていると歯の表面が削れてしまうことがあります。定期的にクリーニングに行っているにも関わらず、歯茎が下がってしまっている、歯が削れている、そんな方も中にはいらっしゃるかもしれません。歯科医院の中には短時間でいかに着色や汚れを落とすことができるかを重要視している医院もあることでしょう。短時間で終わるクリーニングは忙しくてなかなか時間が取れない方には適しています。しかしながら、このような効率を重視したクリーニングを長年繰り返し受けることで歯茎が下がってしまい歯の根元が削れてしまう可能性がありますので注意が必要です。短時間で終わってしまうクリーニングは要注意。歯や歯茎への優しさよりも、清掃効率を重視した強い研磨剤と超音波でガリガリとクリーニングしている可能性もあるでしょう。数年後に後悔しないためにも、定期的に受けるクリーニングだからこそ、歯や歯茎に優しい丁寧なクリーニングを提供している歯科医院を選ぶと良いでしょう。
5. 温度差
歯は、急激な温度変化にも敏感に反応します。例えば、冷たいアイスを食べた後に熱いスープを飲むと、その温度差が神経を刺激し、一時的にしみる症状が出ることがあります。
特に、マイクロクラックがある場合や、金属の詰め物が入っている場合は、金属が温度を伝えやすいため、より敏感に反応することがあります。このような場合、セラミック製の詰め物に交換することで、症状が改善することがあります。
しみる症状を軽減する方法
しみる症状を和らげるためには、以下のような方法を試してみるのも良いでしょう。
- 知覚過敏用の歯磨き粉を使用する フッ素やカリウムイオンを含んだ知覚過敏用歯磨き粉は、神経への刺激を抑え、症状を和らげる効果があります。
- 正しいブラッシング方法を意識する 強く磨きすぎず、やさしく円を描くように磨くことで、エナメル質を守ることができます。
- 冷たい・熱い食べ物の摂取を控える 一時的にしみる症状が強く出ている場合は、極端に冷たいものや熱いものの摂取を控えると良いでしょう。
- 早めに歯科医院で診てもらう しみる症状が続く場合は、早めに歯科医師に相談し、適切な処置を受けることをおすすめします。
- 歯や歯茎に優しいクリーニングを受ける
まとめ
歯がしみる時は、口腔内の環境が変化している兆候かもしれません。歯がしみる原因はさまざまですが、どのケースも放置せずに早めの対応が重要です。
NK dental TOKYOでは、最新の機器を用いた精密検査を行い、患者さまの症状に最適な治療をご提案いたします。何か気になることがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
それでは、また次回のブログでお会いしましょう!
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